Boeing 737-800に乗りたいP訓練生のブログ

現在ニュージーランドでパイロットの訓練をする若者のブログ

基本的なことが人間の基本。

フラットの、オーナーさんの話。

「人間基本的なことができなきゃ、それは人間としての基本ができてないってこと」のようなことを言っていたのでちょっと思考してみる。

 

フラット制度は、オセアニアで多分特徴的な制度。

会社とかの単位ではなく、もう口約束レベルで契約をし、1軒屋にいろんな人が住むシステム。家によってはオーナーがいたり、いなかったり、居ない場合はどっか別の場所にいるオーナーとフラットのリーダーが連絡役になって家賃を徴収したりする。だいたい週あたり130~150$といったところが多い。

 

うちはフラットメイトが2人とオーナーさん、計3人なので割とこじんまりしていて、別にシステムも複雑にはなっていない。150$の家賃と、月に1度、電気代だけを3等分したものを払う。

 

...で。先ほど、オーナーさんとでかけた際に、私書箱に届く電気代を見るとなんと298$にもなっていた。3人で割ると1人あたり100$にもなる。結構膨大である。

 

先月は、自分の入居していない月の分だったので、支払うことはなかったが、だいたい200$くらいになったので、かなりの上乗せである。

 

これを見たオーナーさんがちょっとお怒り気味。

「だいぶ高いなぁ...」とボソッ。

 

今月はまるまる自分も入居していたし、まぁまぁの頻度で料理(キッチンはすべて電気)もするし、電子レンジも使うし、お湯も使うし、タンク貯蔵のシャワー用お湯もまぁまぁ使う。それもあって高くなったのかなぁ、なんて思っていたら、オーナーさんは「同居人クンのヤツに言わなきゃだめかなぁ」と再びつぶやく。

 

どういうことか聞けば、何度か今月、電気動かす部屋用(各々の部屋にある)のヒーターが、彼(同居人クン)がいない間の部屋でつけっぱなしになっていたとのこと。「これって結局、無駄をつくってるにほかならないじゃないか」と言う。電気そのものを節約するというよりは、「使わない電気は消そう」「必要なものだけを考えて使おう」くらいのコンセプトが家にはあって、それができていないことにお怒りのご様子。

 

んまぁ。確かに。

自分は電気代に関して云々とは言わないけれども、確かに同居人クンを呼び出して部屋のドアを開けた際に、かなりもわぁ〜っとした熱風が飛び出す。自分が使っているヒーター(↓ こんなん。)よりも2倍くらいあるヒーターがフル稼働してる。そりゃ...。裸に近い格好で部屋にいてだま〜って居たらこのスカスカの家なら当然寒いわ。んでフル稼働にしてりゃ、当然電気も食うわ。自助努力くらいしろ!と思うのはまぁ当然。ちょっと厚着するなり。

 

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その他にも、何か、普段の生活でオーナーとしての目線で気になることが多々あるようで。朝起きたらカーテンは開けようね。とか。カーテンをそのままにしておくと寒い冬なので結露で濡れた窓とカーテンが付着して、カーテンにカビが生える。それを少しでも乾燥させたいし、防ぎたいからね〜。とかいうルールも以前に説明をされたということ。がしかし、いざ毎日部屋をチェックしてみれば、毎日カーテンは閉めっぱなし。結果、自分の部屋よりもカーテンにカビが付着して結構エラいことになっているとか。

 

きっとオーナーさんは気がついていないけど、シャワーを浴びたらシャワー室側面にあるガラスに飛んだ水をワイパーで拭きとってね、というルールもあるが、大抵放置しっぱなし。

 

更に、もう何週間前のか分からないコップに注がれたココナッツミルクがラップで封をされたものが、ずーっと冷蔵庫の奥に眠っている。もう彼は忘れているのだろうか。

 

よくオーナーさんが指摘するのは、冷凍庫にあるハム?だか、サラミ?だか、肉類がもう1ヵ月以上放置されているとのこと。それにも結構気を悪くされている様子で、これいつになったら減るの?という言葉を2週間に1度くらい聞く。

 

更には、使った食器類は自分で片付けましょうというルールがある。置きっぱなしとかもよろしくない。でも、洗ってもいない食器が平然とその辺にあったり...。彼の意識のなかに「食器を洗わなければいけない」って感覚はもうないんだろう。結構放置されてて、注意されてはじめて「はいはいヤリマスヤリマス」的な感じでやっているのを見かける。

 

先日オーナーさんに相談をされた。「こういう風なことが多々あって、注意されても聞かないみたいなんだけど。結構悩む。良いヤツだけど、でもそういう基本的なことができてないと、やっぱり俺は気持ちよく”一緒に住もう”とは言えない。もうちょっとひどかったら出て行ってもらおうか考えるわ」と。

 

ちなみにオーナーさんは70代の日本で言えばご高齢である。かなり元気だけど。

 

話は今日に戻り、でかけた先でオーナーさんに言われた。

「俺ナメられてると思っちゃうことあるよ」と。「どうしてですか?」と聞けば、「俺が言ったこと聞かないからさ、"この人の前"では言われたこと聞かなくても良いのかなって思ってるのかと、思わされちゃう」と言っていた。なるほど、人が言ったことに忠実になれない人間はこういう風に信頼感を失っていくのかと思った。

 

そして最後に一言アドバイスをもらった。「らっこ(←自分)くん、人はみんな自分のことを見ていると思ったほうが良いし、それで人の信頼度って決まってくるよ。それは仕事の出来だったり、誠実さだったり。」と言った。

 

自分で思ったこと、そしてオーナーさんに言われたことを総合して、考えたことがあった。それは、別に食器が片付けられなくても、冷凍庫にある肉が1ヵ月減ってなくても、部屋のヒーターがつけっぱなしでも、人は死なないし、別に生きてはいける。でも大事なものを失う。それは「信頼感」

 

信頼感がなくなれば、当然自分のことを好いてくれる人もいないし、本心でぶつかってくれる人もいない。孤独になる。前に書いた過去記事(↓)の彼もそうだった。彼は自分の言動が人を遠ざけるタイプの人間だった。自分も少なくとも近づきたいとは思わないタイプの人間だった。

 

 

 

じゃあそれが、仕事だったら?人生を決める大事な約束だったら?もう一生戻らないことだったら?

結局、人の良し悪し、ってのはそういうとこにも現れるんだろうなと思った。

 

 

にわかには信じられないけれども、よく日本の昔の人は言った。「自分の身の回りの物事がしっかり片付けば、自分がやりたいこともうまく進むし、自分の身の回りがぐっちゃぐちゃなら、自分がやりたいことも頓挫する」と。そういうのをなんていうのか。疎いから忘れた。

 

それをおばさんに教えられていた彼を見た時に、彼はこう反論していた。「じゃあ身の回りをうまく片付けたら、物事が上手く進む?そんなわけないでしょ」って。

 

いや、同居人クン、違うんだ。

身の回り、生活をうまく律せる人が、仕事とか学業とか、するべきことをしっかり成し遂げられるんだ。何故ならそういう心構えを持っていて、それはどこにでも通用させられる力だからだ。そういう構えをしていない人が、片方をよく見せようと思っても根本、ベースがなければ、結局は付け焼き刃にしかならない。

 

 

最後に、でかけた先でオーナーさんに言った。

「彼がそういう風なのは、経験じゃないですか。経験がきっと足りないんです」って。「自分は毎日怒鳴られて、自分のだめなところを性格がひねくれるほど叱られ、怒られ、怒鳴られて、いままでやってきました。」と言うと

 

オーナーさんは「経験かぁ...」とだけ返した。

 

若い、だけが素敵なことではないと自分は強く思うんだけど

なかなかおばさま世代からは理解してもらえない。笑

 

 

おわり。