Boeing 737-800に乗りたいP訓練生のブログ

現在ニュージーランドでパイロットの訓練をする若者のブログ

自分で死にかけるからわかる

そういや、パイロットの訓練してて気づいたこと。ちらっと。話そうと思った話。

 ぶっちゃけ、パイロットっていう新しい風が吹き込むから目新しく感じるだけであって、こういう感覚っていうのは今までの人生にもあったんじゃねえかと。

 

 

どういう感覚かって言うと、

初めて隣の席のインストラクターがいなくなって、初めて彼らが厳しい言葉を発しながらも温かく見守ってくれてて、マジでヤバくなったら " I have control" してくれる強さを失ったとき、

 

初めて、自分で責任ってものを感じて、

初めて、自分で何とかしなくちゃ、って思って、

初めて、自分の頭で「今までやってたなんとなく」が「タスク」と「危機感」に変わる

 

っていう体験をしました。

 

いやぁ、うん。色んな体験を今後もしていくし、今までもしてきたんだけどさ。それこそ初めてはファーストソロ、サーキットだったし、次いではエリアソロ、そして前回はクロスカントリー。片道80キロくらいある距離を一人で飛ばして、帰ってくる。周りには見知らぬ飛行機も飛んでる。...ってね。

 

下手すりゃ、死ぬかもしれない。

今まではインストラクターが、その自らの膨大な経験値で自分を密かに助けてくれてたかもしれない。でも、自分にはそんな経験値なくて、まだやってみないとわからん。ってことが多いし、彼らが今までにしてきた失敗をまた自分は踏むかもしれない。

 

良い体験だし、膨大な経験値が手に入るし、その分いっぱい失敗もする。

 

あれは最大の教育なんだと思う。

あの感覚が普段から身についてあたかも隣の教官が乗っていないかのようにオペレートできれば、テストも普段のフライトも、大したこと無さそうなんだが。

 

「これしくったらマジ後がねえ!すべて自分の責任だ!」っていう感覚ね。とは言うもの、教官の仕事は学生をいじめることにあるので、普段飛行中は会話しているし、何かあまりにもヘタだと思えば手出ししてくるし、デモンストレートもしてくる。その感覚を維持するのは難しい。

 

そういえば、自分の教官がやってたブログに「普段学生に対してやっていることを上司に見せるのは難しい。どうしても自分より上の立場の人間が乗っていると無意識にお伺いを立ててしまう」的なことを書いていたが、あの人はよくわかってるよ。本当にその通り。普段口出ししてくる口うるさい教官がいれば、そりゃ「この人の目の前で失敗できん」ってなって、「普通にやること」ではなく、「この人に失敗を見せないこと」という無意識なプレッシャーが突きつけられてしまうもん。

 

だから、当然、普段そんな感覚を持って乗ってるもんだから、誰も指摘してこない。自分の責任っていうのが丸裸になる瞬間のソロ、っていうのはこう、いつもと違う感覚なのかもしれない。もうすぐフライトテストがあるのか知らんけど、フライトテストでもこういう感覚を維持できたらなぁと思う次第でありやす。

 

おわり。