空をとびたいP訓練生のブログ

現在ニュージーランドでパイロットの訓練をする若者のブログ

残りの26点

テストって70点で合格なんですよ。特に学科は。で、70点のほうが良いのか、100点のほうが良いのかっていう話をちらほら。

 前書きにちょっとだけ書いたのですが、システムが変わってなければ、PPLからCPL合格に至って帰国するまでに受けなければいけない学科試験が16個、他に非公式のを含めるとチラホラ。公式のフライトテストは3つ、非公式を含めると4つあります。

 

その15個(16個と書いたのですが、1つの採点基準は3段階なので除外します。)の学科試験はすべて100点のうち、70点が合格基準です。カンニングさえしていなければ、70点を取りさえすれば合格します。

 

極端な話、最初の1つめの学科試験からCPLの最後の学科試験に至るまですべて70点、平均点は70点でも合格だし、CPLは取れます。

 

最大の利点にして最大の弱点である、この「点数システム」の弱点を突いていこうと思います。

 

何が弱点か、それは意味がわからないかもしれませんが、点数であることです。そして便宜上、点数の「上限」つまり100点というものが存在します。コレです。70点から100点まで幅があって、どこを取っても合格。じゃあ70点で良くね?っていう話になります。別にフライトテストの時に、学科試験の試験結果と弱点のレビューを試験官に渡しますがただサインされて終わりです。

 

余計な苦労する必要なくね?

別に高い点数を取る必要なくね?

 

こういう考え方が、良くないと思うのです。特にパイロットになるのであれば。

今日のランディングは100点だったか?なんて誰も採点しないし、分かりません。そもそも何が評価項目になるの?という話にさえなります。今日の機内アナウンス良かったな。100点だな。じゃあ何を持って100点になるの?

 

結果よくわからなくなるだけです。

そして、エアラインでは聞く話、ほぼ点数というものによって明確になることがないそうです。だから、高みを目指さなきゃいけない。学科試験と、実業務の大きな違いはここにあります。採点をそもそもされないし、100点というものが存在しない。だから何が良いのか、何がダメなのか、という自分なりの基準を持たないといけません。そして、学科と違って不明確な部分が多いです。いろんな要素が絡み合った結果今日のフライトになったけど、じゃあ明日違うコンディションで良かった今日のフライトが継続できるかな?なんて分からない話なのです。それも考えなきゃいけないし、経験を積まなきゃいけないし、しっかりレビューして、明日のフライトでの共通点を見出して、良かったところは良かったところとして、自分の習慣にならなければいけない。

 

 

また、学科試験の点数による弊害ですが、点数というものが存在し、合格・不合格という超くっきりした分かれ目が存在するので、楽をしようとする人間が存在します。個人的には受け付けられないけど、でも別にやめろと言ってるわけじゃないし、ただ彼らの将来を案じているだけであって、自分に不利益がもたらされるわけではないので気にはしませんが。

 

で、更に。

驚くべきことにエアラインのパイロットでも「楽をした結果」「エアラインパイロット」になった人たちというのも存在します。初めて出会ったときは驚きました。でも、この「70点を取り続ける」姿勢でエアラインパイロットにはなれるそうです。なぜなら、エアラインパイロットのFOの席につくまでは、点数化されたものが評価基準で、会社のなかで選ばれたおじさんたちがこいつは点数に達しているのかな、いないのかな、ということを評価し続けて70点でさえあれば評価・チェック・審査には合格します。ので、FOにはなれます。

 

自分としてはこの先、どういう勉強を実際にしなければいけなくて、どのくらい時間が差し迫っていて、どのくらい厳しいのか到底想像はできませんが、70点のちょい上、74点だったとき、果たしてそれで満足するのか、否か。

 

もし「プロパイロットです」と言うのであれば、74点じゃいけねぇよなぁ。と思うのです。

 

学科試験で74点だったとき、なぜ100点を取れなかったのか。残りの26点は満点か不合格かでいえば、不合格に近い位置にいて、そこには自分に足りないなにが存在するのか。逆に100点を取ったとしても「こんな甘い姿勢で100点なんか取れるわけがねえ」って更に学び続けるくらいの姿勢じゃなければ、いけないと思うのです。

 

そういえば最初にすべて70点でも、学科試験が揃っていて、フライトテストに受かりさえすれば、なんとCPLまでも取れてしまいます。

 

が。

が、なんですよ。

果たして、「最低限の勉強だけ」してきた人が、エアラインに行ったときに、満足なパフォーマンスが得られるのかなぁ。と思うと、なんとなくそういう感じはしないのです。

 

もっと、最後の26点に、ぎ〜〜〜〜っしり学ぶことが。更にその上100点を過ぎてもず〜〜っと勉強していかなければいけなんじゃないかなぁ。それが所謂「良い姿勢」につながっていくんじゃないかなぁと思ったのでした。

 

おわり。