空をとびたいP訓練生のブログ

現在ニュージーランドでパイロットの訓練をする若者のブログ

論理的にプロ意識

前に書いた「プロ意識」の実体ってなんなんだよ。って話。

 

結論から先に書くと

プロ意識って結局は、自己満足なんじゃねえの?っていう。

 

これって、うーん。プロ意識って言葉はある種、思考停止に陥らせることのできるマジックワードなんじゃないかと。何でかって言うと

・いいか!パイロットたるものはプロであれ!

・70点なんか目指すんじゃない!100点をとれよ!これがプロだ!

 

って言われると「ええ、そうですね、じゃあプロにならなければ」と考え抜きでプロになろうとしてしまう。かもしれない。

 

でも「プロ意識」の実体を考えると

 

・プロ意識ってそもそもなんやねん

・70点でも100点でも合格という文字さえ刻まれていれば、合格だし。

・プロになったあとは誰かが点数評価するわけじゃない。

・プロ意識を持った結果、何が生まれるのか?

 

っていう所に落ち着いてしまう。

そして、その答えが現段階では分からない。

 

いや、良いんだよ?プロの方がカッコイイし。気持ち良いだろうし。仕事できてるってみなされるだろうし。他人を凌駕できるだろうし。技術があればあるほど仕事は楽しいだろうし、さらなる追求がexcitingだし。

 

 

でもだよ。

エアラインの飛行機が目指すところは「安全性 定時性 快適性 経済性」であって、そこが安全を除いてオール70点でバランスよく取れていれば、エアラインの飛行機は御の字なんじゃないか?と思う。現に、日本のとある航空会社のキャプテンとお話する機会を得て、エアラインが求めるものは?的な話になったときに、やはりその4つのワードがでてきて、でも、満遍なく100点は無理だから、ほどよく全体のバランスをとりつつ、ということだった。

 

確かに、会社的には70点、よりも80点のほうが良いだろう。と思う。社会人としてね。もし社会人として会社を担っている切れ端の箸のゴミカスだ俺は〜。的なことを思うんだったら、会社に貢献しなければという意識のもと、その全体的なバランスの底上げのために「プロ意識」ってのは必要になってくるかもしれない。

 

でも現状、安全性は大前提としても、定時性がほどよく時刻表通りについてほぼ揺れなくて会社が求める経済性に少しでも貢献するフライトをできているのであれば、「この先をもっと研鑽していこう」という意識は芽生えるのだろうか。たぶん芽生えない。今必要なことだけに注力していくことだろう。2年後のオールバランスの底上げよりも明日のフライト。

 

 

この考え方の根本には、エアライナーじゃないので実際何がコックピットで行われているのかは存じ上げないけれども、スポイラーを使う操縦士はヘタ、的な書き込みを見て、それに対してプロ意識のある彼は「スポイラーを使うなんてプロ意識のかけらもねぇな!」っていうことを付け加えていた。

 

まぁでも。

そこでスポイラーを使おうが、使わなかろうが、使って70点、使わなくて80点なら、別に「使ってもよくね」という風に考える人もでてくるのはうなずける。たぶんそのほうが簡単だし。あえて仕事を難しくして、そこにプロ意識だ技術向上だなんだと言っているのであれば、やはりそれは自己満足なんじゃないのか?と思う。そしてその先にある何か?は微々たる、オールバランスの底上げ。

 

無意味ではないけれども、なんかスーパーの袋の有料化、信号停止中のアイドリングストップ、A4の使い古した紙をあえてリサイクルのゴミ箱に捨てる、シャワーで出しっぱなしにしているお湯を今日は3分短くした、とかそういうレベルの話に聞こえる。「それってトータルで見て意味があるの」って議論したくなるような話に。

 

結局この話に結論はないとは思うんだけれども、まぁ。

出だしとしては、「70点を取り続けてもエアラインパイロットになれる」っていう驚きがあって、だけれども、友人から聞いた、とある教官が「プロ意識をもっと持て!」っていう話で、「70点じゃやっぱダメだ、自分のやってたことは正しかった」って思った。そして昨今の「スポイラー」の話になり、こういうヘボパイロットもいるよ的な書き込みを見る。

 

イケてるか、イケてないか。

スポイラーを使ったヤツはsh*t、イケてない!プロ意識がまったくない!と言うのも勝手なんだけど、ただ「じゃあイケてたらどうなるの?」と水を差したときに、結論が出ないっていうのが怖い。そして私もそれについては分からない。

 

自分もなんで70点じゃなくて80点を目指すのか?はほんとうに自己的な理由だし、ただ「カッコイイから」とか、今まで太鼓をやってきた経験なんかで「そんなんでいいと思ってるの?」ってシバかれて生きてきたので、何か技術追求とか知識追求とかお勉強するときに「イケてたほうがカッコイイ」「もっと深追いしないのはヤバイ、人として」なんて個人的な考えなわけでね。それ以上の考えは意外と持ってなかったりする。

 

最終的に、やっぱ知識があったほうが事故を未然に防ぐ力だったりはあるだろうけど、うーん。どうも釈然としない。

 

私は個人的に深追いはしていこう。っていう姿勢だし、まぁそれが好きでパイロットやってるようなものなので今後もそこは追求するけれども、ただ「やらないのも手の1つだなぁ」とは思う。イケてるとは個人的に思わないけど。

 

 

難しい話です。

 

おわり。